• 2021年9月24日
  • プレスリリース
  • ハダニの生殖隔離にはどれくらいの遺伝距離が必要か〜半倍数体における種分化研究のモデルとして〜

生殖隔離の発達とは、それまで交雑可能であった生物集団の間で雑種ができなくなることを指し、種分化を理解する上で重要な機構です。これまでは、ショウジョウバエなど人間同様に雌雄とも2セットのゲノムをもつ二倍体生物を中心に研究が進められてきました。しかし、その重要な機構を理解するためには、遺伝様式や生態の異なるさまざまな分類群を対象とした研究も必要です。 そこで本研究では、アリ類やハチ類と同様に雌は2セット、雄は1セットのゲノムを持つ半倍数体生物のオウトウハダニを対象に、集団間の生殖隔離の強さと、遺伝的分化の度合いを表す遺伝距離の関係を調べました。半倍数体生物は最も種数が多い分類群とされる節足動物の約15%を占めます。

 

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