• 2021年7月9日
  • プレスリリース
  • 超伝導電流は電子ペアの流れではない〜標準理論に根本的な変更を迫る新理論の提案〜

超伝導は電気抵抗ゼロで電流が流れる現象です。超伝導を説明する標準理論は、1957年に提出されたBCS理論が基礎となっています。この理論では、超伝導状態とは、2つの電子がペアになった「クーパーペア」ができている状態であり、その流れが超伝導電流であると説明されます。その根拠となっているのが、超伝導に特有の、アンドレーフ=セント・ジェームズ反射とジョセフソン効果と呼ばれる現象です。その後、銅酸化物高温超伝導体の超伝導機構など、標準理論では説明できない現象が数多く指摘されていますが、銅酸化物においてもアンドレーフ=セント・ジェームズ反射とジョセフソン効果は観測されており、「超伝導電流は電子ペアの流れである」とする点は、普遍的であると考えられてきました。

 

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