• 2021年7月19日
  • プレスリリース
  • 温暖化と海洋酸性化の同時進行は生態系の単純化をもたらす

日本を含む世界中の暖温帯海域には、大型藻類であるケルプが基盤となる生態系が広がっています。大気中のCO2濃度の上昇は、温暖化だけでなく海洋酸性化も引き起こします。温暖化は藻食魚類の活性を増大させケルプの生息を困難にしますが、サンゴにとっては冬季の冷水温ストレスが緩和し好適な状況(熱帯化)となります。一方、海洋酸性化は、サンゴなどの石灰化生物(炭酸カルシウムの骨格や貝殻を持つ生物)の成長に悪影響を及ぼすため、将来、温暖化と海洋酸性化が同時に進むことで、必ずしも暖温帯海域でサンゴが増加せず、熱帯化しない可能性があります。

 

続きを読む>https://www.tsukuba.ac.jp/journal/biology-environment/20210716140000.html